医薬品登録販売者のヒカルです!
最近海外への渡航の人が増えたのか「FFP2対応のマスクってありますか?」と店舗で聞かれることが多いです。
私も最初聞いた時、分からずにお客さんに「FFP2って何でしょうか?」と聞きました。
PFEとかBFEとかは、コロナ関連で覚えましたが、勉強不足でした。
同じ疑問を持った方のために、今回記載しておきます。
FFP2対応のマスク
さっそくタイトル回収します!
FFP2については後述します。
AirQUEEN by NANOXERA エアクイーン
当店を含めて、他の企業でも販売していたので、こちらの商品。
ちなみに並行輸入品で同じ商品がありますが、そちらの方が認証マークがないので、ご注意ください。
N95・FFP2等の防塵規格になっています。
1枚で300円弱しますが、パッケージに記載しているように、繰り返し使えます。
10回使っても、効果は持続だということなので、そう考えるとコスパいいですね!
BESTEK 立体型マスク FFP2 Mask
こちらは店頭では見かけませんが、Amazonで売れている商品です。
20枚入っているので、安心して使えます。
レビューも比較的高く、リピートされている方もおられます。
その他商品を見つけ次第、追加していきます!
FFP2って何?
EU統一の防塵規格です。
EUでは、この規格に対応していないマスクは推奨されていない国もあります。
私が接客した方も、「来週からドイツに行くけど、FFP2対応のマスクでないと入国が推奨されていないと先方に言われたので、探している」とおっしゃっておりました。
EN規格 CE EN149
ヨーロッパ各国のEU統合により、新しく制定されたヨーロッパ(EN)統一規格のことです。
EN149 FFPは、EN規格に適合した防塵マスクに与えられた認証です。
NIOSH規格
米国衛生省機関の米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた防塵マスクの規格です。
N95は、Nは耐油性が無いことを表し(Not resistant to oil)、95は試験粒子を 95% 以上捕集できることを表しています。
米国の疾病管理予防センターの医療施設における結核感染防止のためのガイドラインに基づき、結核等の空気感染防止に有効と認められた規格です。
日本検定規格
日本の厚生労働省が防塵マスクについて定めた規格です。
日本国内の労働安全衛生法による粉塵作業現場でマスクを使用する場合は、国家検定品を使うことが法令で義務付けられていますが、ウィルスや災害現場では該当しません。
※EN規格の試験粒子径は質量基準中央径で示し、米国NIOSH規格および日本検定規格は個数基準中央径にて示します。
※米国規格N95は、EN規格FFP2、日本検定規格DS2と同等の性能です。
※マスク規格は、国際間で統一されていないため、各規格において試験方法が異なり、試験数値は一概には比較できません。
PFE・BFE・VFEとは?
「家庭用マスク」「医療用マスク」の性能のことです。
パッケージ記載していますが、違いを簡単にまとめておきます。
PFEとは
PFE(Particle Filtration Efficiency)とは「微粒子ろ過効率」のことで、約0.1㎛(マイクロメートル)サイズの粒子をどれくらいろ過(捕集)できたのかを表しています。インフルエンザウイルス、ウイルス単体(飛沫核)、結核菌ウイルスなどが対象となります。「PFE99%」という表記であれば、約0.1㎛サイズの粒子を99%ろ過するということになります。(試験粒子はポリスチレン粒子(約0.1㎛))
BFEとは
BFE(Bacterial Filtration Efficiency))とは「バクテリア(細菌)ろ過効率」のことで約3㎛の細菌を含む粒子がどれくらいろ過(捕集)できたのかを表しています。花粉や咳・くしゃみに伴う水分を含んだウイルスの飛沫(ひまつ)などが対象となります。
「BFE99%」という表記であれば、約3μmの細菌を含む粒子を99%ろ過するということになります。(試験粒子は 黄色ブドウ球菌の懸濁液(けんだくえき)(約3㎛))
VFEとは
VFE(Viral Filtration Efficiency)とは「ウイルスろ過効率」のことで約0.1㎛~5.0㎛のウイルスが含まれた粒子がどれくらいろ過(捕集)できたのかを表しています。インフルエンザウイルス、咳・くしゃみを伴う水分を含んだウイルスの飛沫(ひまつ)などが対象となります。「VFE99%」という表記であれば、約0.1μm~5.0μmのウイルスが含まれた粒子を99%ろ過するということになります。(試験粒子はバクテリアオファージ(約1.7㎛))
※1㎛(マイクロメートル)=1mmの1000分の1の長さ(大きさ)
それぞれの選び方
例えばインフルエンザウイルスの予防にはVFEやPFEの数値がより高いものが適しております。
花粉の予防にはBFEの数値がより高いものでも使えます。
マスクは細菌やウイルスを完全に防ぐものではありませんが、細菌やウィルスによる感染を広げないという目的では一定の効果があるといわれています。
また、花粉の予防など、目的に応じたマスクを選んでいただくためにも、この3つの表記について知っておきましょう!
まとめ
この記事を書いている時点では、N95マスクは医療用のみで流通しており、店舗では販売していません。
FFP2対応のマスクは、マスクの国際規格が統一ではないので、単純にN95と同じとはいえませんが、同等の防塵規格であるといえます。
これから海外渡航が活発になってきたら、こういったマスクの需要は上がるので、知識として覚えておきましょう。