ロス高
商品を仕入れてから販売するまでの過程で発生した損失をロス高といいます。
損失や過失利益の総称で、商品の盗難、紛失、破損などを含みます。
ロス高=あるべき在庫高ー実際の期末棚卸高
=あるべき売上高ー実績棚卸高
あるべき在庫高=期首棚卸高+期中仕入高ー売上高ー判明している売価変更高、廃棄高
※すべて標準売価で計算します。
ロスの種類
あるべき在庫高と棚卸高の差:盗難、破損、伝票の処理間違い、棚卸のミスなど原因不明のロス。(本来あるべき在庫高と棚卸高での実在庫の差)
廃棄ロス:賞味期限の過ぎた商品を捨てる。
破損ロス:箱つぶれ等により、販売不可になった所品を捨てる。
盗難ロス:万引き・盗難による商品の紛失。わかっているものは判明ロスとして処理しても構わない。
値下げロス(見切りロス):商品を処分する場合に発生する売価変更によるマイナス。
機会ロス:品切れ等で販売できなかったロス。
在庫高とロス高の確定
ロス高は棚卸をすることで確定します。
棚卸をすることで在庫高が確定し、その結果ロス高が確定します。
棚卸の種類
棚卸資産の評価基準として原価法と低価法の2つがあります。
原価法とは期末時点で保有する在庫を取得原価で評価する方法をいいます。
この場合、期末時点で保有する在庫について、取得時から価値が下がっていても、その値下がりについての損失は計上しません。
低価法とは取得原価と期末時点でも時価(時価とは期末時点で取得に通常要する価値)を比較して、いずれか低い方の価格で在庫を評価する方法です。
在庫の価値が取得時よりも下がっているのであれば、早期に値下がり損失が認識できます。
ロス率
売上高に対するロス高の割合をロス率といいます。
ロス高についてはロス率の標準値を設定し、ロス率が標準以内におさまっているかを管理します。
ロス率=ロス高÷売上高×100(%)