粗利益高を大きくし、さらに在庫状況も改善するためには、粗利益率が高く、在庫を多く持つ必要のない商品を重点的に売れば良いことになります。
この判断のための指標が交叉比率であり、「商品の販売効率」や「商品の在庫効率」をはかります。
例えば交叉比率200%ということは、平均在庫高に対して2倍の粗利益高を確保しているということを意味します。
交叉比率=商品回転率×粗利益率
=(売上高÷平均在庫高)×(粗利益高÷売上高)×100
=(粗利益高÷平均在庫高)×100
交叉比率によって、商品を大きく4つのタイプに分類することができます。
①売れ筋商品:回転率は高いが、粗利率が低い、薄利多売型の商品。
②稼ぎ筋商品:回転率も高く、粗利率も高い、理想的な商品。
③儲け筋商品:回転率は低いが、利益率が高い、厚利小売型の商品。
④見せ筋商品:回転率も低く、粗利率も低いので、品ぞろえの観点から取り扱うか、取り扱いをやめることを検討する商品。
一般に稼ぎ筋商品に近いほど、経営上有利な商品です。
見せ筋商品に近づくほど、近い将来取り扱いの中止が検討されます。
稼ぎ筋商品は理想ですが、大部分の商品は回転率が低かったり、粗利率が低かったりといったものになります。
そこで商品の回転率と利益率の両方を考えて在庫調整し、粗利率の低い商品は回転率で補い、回転率の悪い商品は粗利率で補い、全体のバランスをとります。