データで判断する?「カン」で判断する?
経営に携わるのようなトップ・マネジャーたちはデータや合理性を重視して、経営を進めているのでしょうか?
もちろんそれらの要素は必要ですが、実際はかなり「カン」に頼って判断しているという、研究があります。
マネジャーは直観力や閃きで判断していることが多くあります。
データをいくら集めても、将来のビジネスのことなど分からないことの方が多いのです。
テキサス大学のアゴールが200人トップ経営者について調査しました。
・不確実性が高い
・前例がない
・原因が科学的に予測できない
・事実が少ない
・データが少ない
・時間が少ない
マネジャーはこれらのような場合に判断しないといけません。
またハーバード大学のアイゼンバーグがトップ・マネジャーについてのインタビュー調査と観察調査を行ったところ、彼らが頻繁に「カン」に頼っていることが明らかにされました。
トップ・マネジャーは直感的に問題の所在を嗅ぎ分け、どのような行動をとればよいのかを見抜き、断片情報から全体像を描くためのも直感を利用しているのです。
もちろん経営にあたっては合理的判断が必要なことはいうことでもありませんが、合理的な判断ができないときには、直感に頼るしかありません。
したがって「カン」を磨くことも非常に重要です。
「カン」を鍛える?磨く?
どうやったら「カン」を磨けるのでしょうか。
心理学的に「カン」を磨くには次のような方法があります。
・からだを休める(疲れていると「カン」は働かない)
・冗談をいう(リラックスしていないと「カン」は働かない)
・好きな音楽を聴く(楽しいことをしていると「カン」は働く)
・面白い空想をする
・自分自身と対話する癖をつける(これを自己会話という)
こうやって「カン」を磨いておけば、直感が求められたとしても、正しい判断ができるでしょう。