「“ステロイド”って何ですか?」
「“ステロイド”って怖いイメージが…」
虫刺され薬、湿疹薬など皮膚用薬の接客をしていると、質問されるのが多いです。
ステロイドって何?
ステロイドとは、体内でつくられているホルモンを薬として応用したものです。
ステロイドは、もともと体内の副腎(ふくじん)という臓器でつくられているホルモンで、このホルモンがもつ作用を薬として応用したものがステロイド薬(副腎皮質ステロイド薬)です。
炎症を鎮める作用(抗炎症作用)にすぐれているので、湿疹・皮膚炎を中心に、皮膚疾患の治療に幅広く使われています。
市販薬では扱いがないですが、内服薬や注射などもあり、様々な病気の治療に使われています。
ステロイドの作用には、抗炎症作用以外にも、次のような作用があります。
●抗炎症作用…炎症を促す物質の産生を抑える。
●細胞増殖抑制作用…炎症反応を引き起こす細胞の増殖を抑える。
●血管収縮作用…炎症部の欠陥を収縮させることで、幹部の赤みを鎮める。
●免疫抑制作用…交代の産生を抑制して、免疫機能を低下させる。
ステロイドは塗った部位によって吸収率が異なる
ステロイド外用薬は塗った部位によって吸収率が違うため、患部の吸収率によって強さの異なるステロイドを使い分けます。
ステロイドの副作用
ステロイド外用薬の局所性副作用(塗った部分に現れる可能性のある副作用)としては、次のようなものがあります。
【ステロイド外用薬の主な局所性副作用】
●皮膚の萎縮
●毛細血管の拡張
●薬を塗った部分の毛が増える
●肌の乾燥
●感染症の誘発、悪化
また、全身性服作用(皮膚を通して吸収されて、全身に現れる可能性のある副作用)としては、次のようなものがあります。
【ステロイド外用薬の主な前進性副作用】
●小児における成長障害
●成人におけるクッシング症候群
●糖尿病の誘発、悪化
ただし、長期にわたって大量に効果の強いステロイド外用薬を使用し続けないかぎり、このような全身性副作用が起こることはまれです。