CMは繰り返すことに意味がある
テレビやYouTubeを見ていると、同じCMが何度も繰り返し流れます。
何度も見ているうちに、なんとなくそのCMの商品がよさそうに感じたことはありませんか?
また買い物に行ったときに、数ある類似品のなかから、その商品を手に取ったことはありませんか?
こうした人の心理を熟知性の原則といいます。
社会心理学者のザイアンスは、次のような実験で接触頻度と高緯度の関係を調べました。
大学のアルバムから12枚の顔写真を抜き取り、被験者となった大学生にその顔写真を見せます。
それぞれの写真は見せる回数を変え、どの程度好意的に感じるかを答えてもらいました。
その結果、見せる回数の多かった写真ほど好きになるという傾向がみられました。
同じ方法で、実際に人物にあってもらう実験を行いましたが、こちらも同様の結果になりました。
つまり、顔を合わsる回数が多い相手ほど高感度が高くなったのです。
この実験で人でもモノでも、見たり聞いたりする回数が増えるにつれて、その対象に対する関心や好意が増加するという、熟知性の原則が明らかにされました。
したがって、街頭の広告を購買層が多く通るところに設置したり、CMソングを繰り返し流すことは、購買意欲へつながるといえます。
面白い宣伝は見てしまう!
テレビや動画、本を読んでいてあまりの面白さに「瞬きを忘れる」という表現を使いますが、これは実際におこっていることです。
瞬きが見つめている対象への興味と関係することが、心理学の実験で明らかにされています。
実験ではスポーツ番組や、バラエティ番組、古典演劇などのビデオを男女に見せて、瞬きの回数とその番組への評価を調べました。
結果スポーツ番組の評価が一番高くなり、瞬きの回数も一番少なくなりました。
この結果から人は夢中になったり、興味があったりする対象を見るときは、瞬きの回数が減り、じっと見入ることが分かりました。
つまり興味を持ってもらえる、面白いCMを流すことは、より見てもらえるということになります。