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1円でも安い方がよく売れる
商品の価格は「10,000円より、9,980円」「100,000円より、98,000円」に設定されているなど、きりの悪い価格に設定されていることが多いです。
「100円と99円」だと、わずか1円の違いしかありませんが、これによって消費者の購買行動は変わります。
これを端数効果といいます。
フランスのブルターニュ大学のゲーガンは、男女2名ずつに、400世帯を訪問させ、パンケーキを売ってもらう実験をしました。
訪問する家庭によって、「1.99フラン」という端数で売るのか、「2フラン」というきりのいい価格で売るのかを変えて販売しました。
その結果、「1.99フラン」で販売した方は、200世帯中118世帯(59.0%)の人が買ってくれました。
一方「2フラン」で販売した方は、200世帯中91世帯(45.5%)の人が買ってくれました。
ほとんど値段が変わらないにもかかわらず、15%ほども差がでました。
様々なお店で、半端な値段設定をしていますが、消費者の購買行動を考えると、理にかなっています。
高額商品は端数にしない方がいい
ただし、どんな商品でも端数にすればよいのかというと違います。
高額の商品などは、端数にすることで、安っぽく感じて魅力が減ることもあります。
例えば「1億円の宝石」という方が「9,900万円の宝石」というよりも、価値があるように感じます。
同様に「5億円の豪邸に住む有名人」という方が、「4億9,800円の豪邸に住む有名人」というよりも、インパクトがあります。
扱う商品や、作りたいイメージに合わせて、端数で対応した方がいいかどうかを、判断しましょう。